国際獣疫事務局(OIE)からのインフルエンザA(H1N1)関連情報


A/H1N1インフルエンザ対策としてのブタの殺処分は不適切(2009年4月30日)
The OIE strongly counsels against the culling of pigs
30/04/09

   国際獣疫事務局(OIE)は、北米で始まったA/H1N1インフルエンザの現状では、ブタの殺処分を行わないよう勧告するとしている。  OIEおよびその協力機関が現在入手している科学的情報によれば、今回の新型A/H1N1インフルエンザウイルスはヒト−ヒト感染によって伝播しており、ブタが感染している証拠も、ヒトがブタから直接感染している証拠もない。
 現在流行しているA/H1N1インフルエンザウイルスは豚インフルエンザウイルスではないだけでなく(ヒト、鳥および豚のインフルエンザウイルス間の再集合ウイルスである)、豚肉や豚由来の製品の喫食によるヒトへの豚インフルエンザの感染は今まで示されたことがないことが重要である。
 OIEは、加盟国に対し、この新型A/H1N1インフルエンザウイルスによる公衆衛生リスクまたは動物衛生リスクに対する対策としてブタを殺処分することは有効ではなく、不適切であると勧告している。加盟国は、適切な疾患サーベイランスと、ブタの取り扱いやとさつを行っている施設での一般的なバイオセキュリティ対策を強化するべきであるとしている。
http://www.oie.int/eng/press/en_090430.htm


国立医薬品食品衛生研究所安全情報部