米国食品医薬品局(US FDA)からのインフルエンザA(H1N1)関連情報


2009年H1N1インフルエンザウイルスと食品に関するQ&A
Questions on 2009 H1N1 Flu Virus and Food
(食品安全情報2009年10号(2009/5/7)収載)

Q.食品の喫食によって2009年H1N1インフルエンザウイルスに感染するか

  • インフルエンザウイルスが食品の喫食により伝播するという事実は知られていない。インフルエンザウイルスは呼吸による吸入やウイルスに汚染された物(表面)に触った後に同じ手で口、鼻もしくは目に触ることで感染する。

Q.飲食店もしくはその他食品を提供する場において、発症した飲食店従業員が客に2009年H1N1インフルエンザウイルスを感染させることがあるか
  •  レストランでは、種々の公的または私的な場で起こるインフルエンザウイルスの通常の感染の時と同じ経路を介して、今回のこのウイルスの感染が起こると考えられる。通常の感染とは、感染したヒトが咳やくしゃみで排出したウイルスを吸入すること、およびウイルスで汚染された物(表面)に触った後に同じ手で口、鼻もしくは目に触ることによる感染である。
     インフルエンザウイルスは食品の喫食により伝播するという事実は知られていない。しかしながら、以前からFDAが推奨していることであるが、呼吸器疾患の症状を発症している食品関係従事者は、覆いをかけていない食品、洗浄済みの器具、調理道具、およびリネン、また包装されていない使い捨て製品を取り扱うべきではない。
     さらに米国疾病予防管理センター(US CDC:Centers for Diseases Control and Prevention)は、2009年H1N1インフルエンザウイルス感染の症状を呈している人は仕事を休んで自宅に留まるよう推奨している(CDC Q&Aサイト参照)。

Q.2009年H1N1インフルエンザウイルスに感染するリスクを低減するために方法を変更すべきか
  • 食品の喫食はインフルエンザウイルスの伝播経路として知られていないため、どの食品に関しても、2009年H1N1インフルエンザウイルスに感染する可能性を減らすために調理時間や調理温度を変更する必要はない。

Q.2009年H1N1インフルエンザウイルス感染の可能性を低減するために1人1人ができることはあるか
  • CDCによると、2009年H1N1インフルエンザウイルス感染の可能性を低減する上で重要なことは、適切な手洗いと、口、鼻および目を手で触らないようにすることの2つである。詳細はCDCのQ&Aサイト参照。

http://www.cdc.gov/h1n1flu/swineflu_you.htm(CDCのQ&Aサイト)

http://www.fda.gov/oc/opacom/hottopics/H1N1Flu/faq_food.html


国立医薬品食品衛生研究所安全情報部