欧州食品安全機関(EFSA)からのインフルエンザA(H1N1)関連情報


新型インフルエンザウイルス
Novel influenza virus
Last update: 28 April 2009

 欧州食品安全機関(EFSA)は、ヒトの新型インフルエンザA感染アウトブレイクの動向を注視している。現在流行しているインフルエンザウイルスはH1N1型の新しい株である。ブタに感染する豚インフルエンザウイルスとは異なるウイルスであり、豚、鳥およびヒトのインフルエンザウイルスの遺伝子の一部を取り込んでいる。

豚肉や豚肉製品の喫食によるこの新型インフルエンザAウイルスのヒトへの感染の可能性

    現在までにこの新型ウイルスが動物から分離されたことはない。EFSAは、豚肉や豚肉製品などの食肉の喫食によってインフルエンザウイルスがヒトに感染することを示すエビデンスを確認していない。ブタがこの新型ウイルスに暴露してウイルスが食肉中に存在することになったとしても、豚肉に完全に火を通すこと(中心温度が70℃に達するまで)によって、他のウイルスや細菌と同じようにこのウイルスは死滅する。一般にインフルエンザウイルスは気道に感染し、通常の伝播経路は感染したヒトまたは動物との直接接触や至近距離への接近である。

生の豚肉の喫食に関して
    現在までにこの新型ウイルスが動物から分離されたことはなく、豚肉生産過程における存在も示されていない。種類に関係なく、豚肉の喫食によってヒトがインフルエンザウイルスに感染するというリスクを示す科学的エビデンスはない。一部に生肉を喫食する消費者もいるが、食品由来疾患のリスクを防ぐためには生肉の喫食を避けることが以前から推奨されている。食品中に存在する細菌やウイルスは食肉を適切に加熱することで死滅する。

http://www.efsa.europa.eu/EFSA/efsa_locale-1178620753812_1211902500487.htm


国立医薬品食品衛生研究所安全情報部