欧州食品安全機関(EFSA)からのエボラウイルス疾患(EVD)に関する食品関連情報
http://www.efsa.europa.eu/


エボラ出血熱:食品を介した感染のリスクについて欧州食品安全機関(EFSA)がリスク評価を発表
Ebola: risk of transmission through food
18 March 2015
http://www.efsa.europa.eu/en/press/news/150318.htm

 欧州食品安全機関(EFSA)の専門家によると、欧州連合(EU)内で食品を介してエボラウイルスに感染する可能性を示すエビデンスは存在しない。

 2015年3月18日に公表されたEFSAの報告書は、アフリカ諸国からEUに合法的に輸入された植物・果物・野菜等の生での喫食によるエボラウイルス感染のリスクを評価している。

 今日までにこれらの食品の喫食によるヒトのエボラウイルス感染の報告はない。

 食品を介したウイルス伝播にはいくつかの段階が必要である。まず輸出される食品は原産地でウイルスに汚染されなければならず、次にEU諸国への到着時にそれらの食品は増殖能のある(生残できる)ウイルスを含有していなければならず、最後にヒトがそれらの食品の喫食曝露により感染せねばならない。しかし、そのどれもが今までに報告されていない

 EFSAの専門家は今回のリスク評価で、「食品中でエボラウイルスはどのくらいの期間生残することが可能か」等、いくつかの知見やデータの不足を確認した。

 本報告書はEFSAの専門家に加え、世界保健機関(WHO)の2人を含む外部の専門家により作成された。

注:ザイール株エボラウイルス病アウトブレイクはこれまでに、コンゴ民主共和国、コンゴ共和国、ガボン、ギニア、リベリア、マリ、ナイジェリア、シエラレオネおよびセネガルの9カ国で発生している。ジャガイモ以外の野菜および果物は、これら9カ国すべてからEUへの輸出が可能である。

 (EFSA科学報告書)
フードチェーンを介したエボラウイルス(EBOV)伝播のリスクに関する報告書 - パート2
An update on the risk of transmission of Ebola virus (EBOV) via the food chain - Part 2
EFSA Journal 2015;13(3):4042
Published: 18 March 2015
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4042.htm
(報告書全文PDF)
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/doc/4042.pdf


国立医薬品食品衛生研究所安全情報部