欧州疾病予防管理センター(ECDC)からの大腸菌O104関連情報
http://www.ecdc.europa.eu/


EUの志賀毒素産生性大腸菌(STEC)感染アウトブレイクに関する更新情報(2011年7月27日11時)
Shiga toxin-producing E. coli (STEC): Update on outbreak in the EU
27 Jul 2011
http://www.ecdc.europa.eu/en/activities/sciadvice/Lists/ECDC%20Reviews/ECDC_DispForm.aspx?List=512ff74f%2D77d4%2D4ad8%2Db6d6%2Dbf0f23083f30&ID=1166&RootFolder=%2Fen%2Factivities%2Fsciadvice%2FLists%2FECDC%20Reviews(7月27日)

(食品安全情報2011年16号(2011/8/10)収載)

 EU/EEA域内では、2011年7月17〜26日の10日間にnon-HUS STEC患者(溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症しない志賀毒素産生性大腸菌(STEC)感染患者)2人の発症が報告された(いずれもドイツ)。これらの新規患者2人は高度疑い患者(probable case)で、まだSTEC O104感染と確定されていない。明らかになっている直近の発症日は、STEC O104確定患者では2011年7月7日、全感染患者(疑い例を含む)では7月17日である。

 7月27日時点でEU/EEA域内のSTEC確定患者の累積数は941人であり、HUS STEC患者が264人、non-HUS STEC患者が677人である。また、現時点ではSTEC O104感染と確定されていない高度疑い患者は、HUS STECが518人、non-HUS STECが2,451人である。EU内では、確定または高度疑いSTEC患者46人が死亡しており、このうち29人がHUS STEC、17人がnon-HUS STECであった。表は、高度疑い患者および確定患者の国別の累積患者数である。

 今回のアウトブレイクと疫学的に関連する患者の直近の発症日の7月4日から3週間過ぎたため、ロベルト・コッホ研究所は7月26日にドイツのアウトブレイクの終息を正式に宣言した。7月26日の更新以降、ドイツが報告した患者はnon-HUS STECが9人、HUS STECが1人である。発症日が7月4日以降の患者はアウトブレイクと疫学的関連がないと考えられるか、検査機関での確認を行ってない患者である。他の加盟国からは、前回の更新以降の新規患者の報告はない。


国立医薬品食品衛生研究所安全情報部