(食品安全情報2011年12号(2011/6/15)収載)
EU/EEA加盟国では、溶血性尿毒症症候群(HUS)患者885人(死亡31人)、HUSを発症していないSTEC感染患者3,138人(死亡17人)が今までに報告されている。
2011年6月24日、フランスは出血性下痢症の患者クラスター8人を報告した。この8人は6月8日にボルドー近郊のBeglesで開催された行事に参加していた。患者のうち6人が女性で31〜78歳、2人が男性で34歳と41歳である。発症日は6月15〜21日であった。このうち3人で大腸菌O104:H4感染が確認された。6月27日現在、9人の入院患者が報告されており、うち8人がHUSを発症した。9人目の入院患者は出血性下痢を発症しているがHUSは発症しておらず、Beglesでの行事との関連はなかった。Beglesでの行事と関連のある出血性下痢症患者が他に4人報告されており、詳細を調査中である。フランス当局はこのSTEC患者クラスターの調査を行っている。6人が6月8日の行事でスプラウトを喫食したことを報告しており、食べ残しのスプラウトの検査を行っている。このスプラウトは地元で生産されたもので、ドイツのアウトブレイクに関連している農場から輸入されたものではない。
表:EU/EEA加盟各国でのHUSの疑い患者数と確定患者数、HUSを発症していないSTEC患者数、およびこれらに関連する死亡者数(6月28日11時時点)