欧州疾病予防管理センター(ECDC)からの大腸菌O104関連情報
http://www.ecdc.europa.eu/


ドイツの志賀毒素産生性大腸菌アウトブレイク(5月30日更新情報)
Outbreak of Shiga toxin-producing E. coli in Germany
30 MAY 2011
http://ecdc.europa.eu/en/activities/sciadvice/Lists/ECDC%20Reviews/ECDC_DispForm.aspx?List=512ff74f%2D77d4%2D4ad8%2Db6d6%2Dbf0f23083f30&ID=1091&Source=http%3A%2F%2Fstaging%2Eecdcdmz%2Eeuropa%2Eeu%2Fen%2Factivities%2Fsciadvice%2FLists%2FECDC%2520Reviews%2Fall%2520items%2Easp

(食品安全情報2011年11号(2011/6/1)収載)

 2011年5月22日、ドイツ当局は、志賀毒素産生性大腸菌(STEC)により溶血性尿毒症症候群(HUS)と出血性下痢の患者が非常に多数発生していることを報告した。5月2日以降、329人のHUS患者が報告されている。HUSを発症するのは通常、5歳以下の小児が多いが、今回のアウトブレイクでは患者の大部分が成人であり、2/3以上が女性である。HUSによって3人が死亡した。予備調査では、大腸菌O104(Stx2タンパク質陽性、eae陰性)が病因物質である可能性が指摘された。

 感染源については調査中であるが、汚染食品である可能性が最も高いと考えられている。現在のところ、生乳または生肉の関連を示す調査結果はない。

 ほとんどの患者はドイツ北部(主にハンブルク、ニーダーザクセン州北部、メクレンブルク・フォアポンメルン)に居住しているか、その地域への旅行歴がある。EU加盟国内では、スウェーデン、英国、オランダおよびデンマークがこのアウトブレイクに関連するHUS患者を報告している。

 拡大防止には、ドイツ国内居住者または5月初旬以降にドイツに渡航した者から本アウトブレイクに関連している可能性のある患者を迅速に特定することが重要である。


国立医薬品食品衛生研究所安全情報部