ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)からの大腸菌O104関連情報
http://www.bfr.bund.de/en/home.html


腸管出血性大腸菌(EHEC)アウトブレイク:ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)がスプラウトのO104:H4汚染を確認
EHEC outbreak: BfR confirms contamination of sprouts with O104:H4
17/2011, 11.06.2011
http://www.bfr.bund.de/en/press_information/2011/17/ehec_outbreak__bfr_confirms_contamination_of_sprouts_with_o104_h4-70976.html

(食品安全情報2011年12号(2011/6/15)収載)

 ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)の大腸菌に関する国立リファレンス検査機関(National Reference Laboratory for Escherichia coli)は、ノルトライン・ヴェストファーレン州の腸管出血性大腸菌(EHEC:Enterohaemorrhagic Escherichia coli)患者の家庭で採取された生のスプラウトがEHEC O104:H4株で汚染されていたとする同州当局の検査結果を確認した。この検査結果は、生のスプラウトがEHEC感染源であることを示唆するエビデンスの一つであり、また疫学的知見を確認するものである。すでにBfR、ロベルト・コッホ研究所(RKI)およびドイツ連邦消費者保護・食品安全庁(BVL)は、2011年6月10日に、新たな疫学調査結果にもとづきニーダーザクセン州の園芸農場由来のスプラウトを本EHECアウトブレイクの感染源と特定し、これに合わせて喫食に関する推奨事項を変更している。

 BfRの国立リファレンス検査機関の研究者は、別の血清学的・分子生物学的方法を用いて、Chemical and Veterinary-Medical Investigation Office Rhein-Ruhr-Wupperから得た検体を分析した。検体から培養された単一コロニーの細菌のリアルタイムPCRでは、O104(fliC H4stx2aggR)分離株が確認され、患者から分離されたEHEC O104:H4株と一致した。

 当該検体は、EHEC患者の自宅にあった開封済みのスプラウトのパッケージから採取されたものであるが、重症患者および死亡患者が発生している本EHECアウトブレイクの原因が、特に生のスプラウトの喫食に起因している可能性が非常に高いとみられる。RKIの疫学調査から、本EHECアウトブレイクがニーダーザクセン州の園芸農場由来の生のスプラウトの喫食に密接に関係していたことがすでに示されている。


国立医薬品食品衛生研究所安全情報部