英国食品基準庁(UK FSA)からのカンピロバクター関連情報
http://www.food.gov.uk/


親の食品衛生習慣は子どもに引き継がれる
Parents serve up their kids' food hygiene habits
18 June 2014
https://admin.food.gov.uk/news-updates/news/2014/jun/parents

(食品安全情報2014年13号(2014/06/25)収載)


 英国食品基準庁(UK FSA)による調査から、子どもの食品衛生習慣には親が大きな影響を与えることが明らかになった。この結果は、食品調理の際の現在の習慣が子どもの頃の経験に関連していることを示している。英国の成人の3分の2以上(70%)は食事前に手洗いをするよう親から教育されており、62%は現在同じことを自分の子どもに教育している。

 また、生の食品の調理後はまな板を洗浄してから加熱済みの食品を調理するという慣行については、このような親の慣行を覚えているのは半数強(53%)であり、3分の2(66%)は最近までこれを自ら実践してきた。

 しかし調査により、食品安全に関しては、親が必ずしも正しい知識を持っているとは限らないことが示された。成人の約半数(47%)は、子どもの頃に親が生の鶏肉を調理前に水で洗う姿を見ており、46%が最近数カ月間に自分自身も同様のことをしたと回答した。食品安全週間2014は、まさにこのような誤った食品衛生習慣をテーマとしており、「生の鶏肉を洗うのはやめよう」という呼びかけに重点的に取り組んでいる。生の鶏肉の洗浄によって危険な食中毒が発生する可能性があるが、生の鶏肉を洗浄する理由として、回答者の約3分の1(32%)が子どもの頃から親や親戚が同様のことをしていたことを挙げている。

 カンピロバクター症は英国で発生する食中毒として最も多く見られ、患者数は年間28万人と推定されている。生の鶏肉を洗浄すると、水滴が手指、調理台表面、衣服および調理器具に飛び散り、カンピロバクターを拡散させる可能性がある。


(調査内容)
Campylobacter awareness study carried out by Harris Interactive
April 2014
https://acss.food.gov.uk/sites/default/files/multimedia/pdfs/harris-omnibus-data-table-campylobacter-awareness.pdf




国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部