(食品安全情報2014年13号(2014/06/25)収載)
英国食品基準庁(UK FSA)は、同国での食品安全週間の開始にあたり、英国全土で最も多く見られる食中毒の原因はカンピロバクターであると発表した。UK FSAは、調理の前に生の鶏肉を水で洗うと、飛び散った水滴により手指、調理台表面、衣服および調理器具にカンピロバクターが拡散する可能性があるとして、このような習慣は止めるよう国民に注意喚起している。
UK FSAが外部委託した調査から、英国民のカンピロバクターに対する認識レベルは、その他の食中毒菌と比べるとはるかに低いことが明らかになった。サルモネラおよび大腸菌について聞いたことがあるとした回答者が90%を上回ったのに対し、カンピロバクターを知っている回答者は28%のみであった。
欧州連合(EU)全体では、2012年にカンピロバクター症患者は2008〜2012年の5年間で初めてわずかに減少したが、依然として最も多く報告される人獣共通感染症で、2012年の報告患者数は214,000人に上っている。