催奇形用語目次
 
はじめに
 
一般用語
  基礎用語
  発生
  交配
  受胎《精》/妊娠
  胎盤
  分娩[出産]
  哺育/離乳
  接頭語
  指数
 
外部異常
  全身
  頭部
   頭蓋
   顔面
     眼
     耳
     鼻
     口/顎
  頚部
  背部
  胸部
  腹部
  骨盤部
   生殖器
   肛門
  四肢
  尾
 
内部異常
  全身
  頭部
   頭蓋
   顔面
   眼
   鼻
   口/顎
  頚部
   甲状腺
  背部
  胸部
   食道/気管
   胸腺
   心/大血管
   肺
  腹部
   横隔膜
   胃
   肝臓
   胆嚢
   腸
   腎臓
   副腎
  骨盤部
   膀胱
   生殖器
  四肢
  尾
 
骨格異常
  基礎用語
  椎骨            
  肋骨            
  胸骨            
 
出生児の成長・発達(行動・学習等)
  基礎用語
  発育・発達      初期行動発達試験
  神経・筋活動試験   筋力試験      
             運動協調性試験  
  感覚機能試験   
    視覚機能試験   
    聴覚機能試験   
    嗅覚機能試験   
    味覚機能試験   
    姿勢反応の検査  
    触覚・痛覚・脊髄反射
  一般行動
    自発運動活性   情動性試験
    社会行動の試験  母性行動
    学習試験
      基礎用語   学習 
             パブロフ条件づけ     
             統制オペラント条件づけ  
             フリ−オペラント条件づけ 
             弁別学習         
             馴化試験     
             迷路学習試験   
             オペラント条件付け
             回避学習試験   
                能動的回避学習     
                受動的回避学習
 
 
 
  
 
          はじめに
 
 近年の科学技術の進歩の伴い、ヒトの生活環境中で使用される化学物質は種類、量ともに急速に増加している。これら化学物質の人に対する安全性は動物試験によって実施されている。そこで得られる膨大な量の数値データはコンピュータ処理されている。しかし、その中でも数値化し難いものに催奇形性試験における胎児の外表・内部器官・骨格異常などのアナログ情報がある。これらアナログ情報のコード化は、毒性試験のコンピュータ・システム化にとって重要な課題であが、コード化の基礎となる催奇形性試験に関わる用語は各試験施設等で異なる場合が多い。本用語集は催奇形性試験に関する用語のコード化のために、用語の標準化を目的としたものである。
 用語は動物試験に用いられるものに限定し、催奇形性を広く解釈して、生殖発生毒性に関する用語を選択した。各用語は英語名を見出し語とし次に日本語名を併記し、原則として200字以内の説明(定義)を付記した。用語の説明についてはできる限りヒト的な表現をさけた。本用語集は生殖発生に関する一般用語、胎児の外表・内部器官・骨格異常に関する用語および出生児の成長・発達(行動・学習等)に関する用語を収載した。用語集の作成に当たっては、生殖発生に関する基礎用語(一般用語)は食品農医薬品安全性評価センター、国立衛生試験所および近畿大学が、外表異常に関する用語は第一製薬および萬有製薬が、内部器官異常は大塚製薬が、骨格異常は食品農医薬品安全性評価センターおよび国立衛生試験所が、出生児の成長・発達(行動・学習等)に関する用語は食品医薬品安全センターおよびヘキストジャパンがそれぞれ分担して行い、国立衛生試験所でまとめた。
 作業を終了するに当たり、ご協力いただいた委員および協力者諸氏にこの紙面をお借りして厚く感謝する次第である。また、学習に関する詳しい資料を提供して下さった信州大学の田巻義孝教授の御好意に対して心から感謝いたします。なお、この用語集は厚生省総合科学研究費(既存化学物質安全性点検システム)により作成されたものである。
 
【凡例】
・他の部門と共通する用語については、各部門 に記載した。
 例:外表異常と内部器官異常の鎖肛
・同義語は、最も一般的に使用される用語を先頭に記載した。他の同義語はその下方に まとめて列記した。
 例:Displacement
  Dislocation
  Ectopia
  Malposition
・略語については、用語の下方に[]括弧内に記載した。
 例:Ventricular Septal Defect
   [VSD]
・形容詞は、〔〕括弧内に記載した。見出し語として記載する場合も〔〕括弧内に記載 した。
 例:Development
   〔Developmental〕
・-iaまたは-yの付いている用語については原則として〈症〉と記載した。
 例:無脳〈症〉
・一部省略し得る語は「」括弧内に記載した。
 例:精子形態「学」
・一部言い換え可能な語は《》括弧内に記載した。
 Day of Pregnancy 《Gestation》
・本用語集の見出しは、大項目(━罫線内)、中項目(=罫線内)、小項目(─罫線内)、 細項目(....罫線内)、用語のように区別した。
 
 
 
【参考資料】
1)行動奇形学の基礎と応用―胎生期エックス線照射の行動催奇形性―:田巻義孝、1986、  エル・ア  イ・シー、東京
2)毒性試験講座、 11 発生毒性:責任編集 谷村 孝、1992、地人書館、東京
3)先天異常用語集:日本先天異常学会編、1991、金原出版株式会社、東京
4)岩波生物学事典第3版:山田常雄他編集、1986、岩波書店、東京
5)Practical teratology:Pamela Taylor, 1986, Academic Press, London
その他を参考にした。
 
【催奇形性情報に関するデジタル化作業グループ委員会】
 委 員  赤池雅司  ヘキスト・ジャパン株式会社 医薬総合研究所
             安全性研究室主任
      宇佐見誠  国立衛生試験所 安全性生物試験研究センター 薬理部
            後世代影響研究室員
      川島邦夫  国立衛生試験所 安全性生物試験研究センター 薬理部
            後世代影響研究室長
      小林和雄  食品農医薬品安全性評価センター 第2試験部長
      水谷正寛  食品医薬品安全センター 秦野研究所 副所長
      高山 敏  第一製薬株式会社 開発研究所 副所長
      田中 悟  国立衛生試験所 安全性生物試験研究センター 毒性部
            動物管理室長 
      谷村 孝  近畿大学 医学部 第一解剖学教室 教授
      玉川 実  大塚製薬株式会社 徳島研究所安全性研究センター 毒性研究部
            生殖毒性研究室長
      藤井孝朗  萬有製薬株式会社 研究開発本部 薬事登録部 専任次長
協力者   木原隆英  近畿大学 医学部 解剖学教室
      中塚敏夫  萬有製薬株式会社 開発研究所 安全性研究部
      萩田孝一  食品農医薬品安全性評価センター 第2試験部
      橋本 豊  食品医薬品安全センター 秦野研究所
      持田一夫  第一製薬株式会社 中央研究所 安全性研究センター
      渡辺敏樹  第一製薬株式会社 中央研究所 安全性研究センター