医薬安全科学部 第3室

スタッフ

室長  中村 亮介 (なかむら りょうすけ、Nakamura Ryosuke

(東北大学大学院薬学研究科 客員准教授)

 

研究員 岡本(内田) 好海 (おかもと(うちだ) よしみ、Okamoto-Uchida Yoshimi

研究補助員  松澤 由美子

 

 

業務紹介

1.「重症薬疹の発症と関連する遺伝子マーカーの研究」

非常に稀だが致死性の高い重症薬疹であるスティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)および中毒性表皮壊死症(TEN

の発症と関連する遺伝子マーカーを探索している。これまでに、痛風治療薬アロプリノールや、抗てんかん薬カルバマ

ゼピン、ゾニサミド、フェノバルビタール、フェニトイン等の遺伝子マーカーを探索した。その結果、自己・非自己の

認識に関わるヒト白血球抗原(HLA)遺伝子のうち、ある種の型を持っているとこれらの副作用が起こりやすくなる

ことを発見した。これらのマーカーを用いて、重症薬疹発症の予測やメカニズム解析に取り組んでいる。

 

 

 

2.「医薬品による重篤な有害事象の発現に関連するバイオマーカーの研究」

当部では、厚生労働省医薬食品局安全対策課長通知(薬食安発09261号)に基づき、日本製薬団体連合会および加盟

企業各社のご協力の下、医薬品による重篤な有害事象(SJS/TEN、横紋筋融解症、間質性肺炎)の症例集積を行なって

いる。患者血液からDNAを抽出し、バイオマーカーの探索を行い、重篤有害事象の発症予測やメカニズム解析などを

目的としている。第3室では、このうち前述のSJS/TENと、薬剤性間質性肺疾患の症例集積を行なっている。

 

 

 

3.「ゲノム薬理学の利用による安全・効率的な臨床試験を行うためのレギュラトリーサイエンス研究」

東北大学との連携事業で、ゲノム薬理学を応用し、アカデミア発の革新的医薬品候補であるプラスミノーゲンアクチベー

タインヒビター(PAI-1)阻害薬「TM5509」の臨床試験を安全かつ効率的に行うためのレギュラトリーサイエンスを遂行

している。すなわち、標的分子(PAI-1)やその代謝関連因子の遺伝子多型やその他のバイオマーカーが、薬物動態や薬効、

毒性発現に及ぼす影響を解析し、臨床試験を効率よく進めるとともに、新しいガイドライン案の策定に役立てることを目的

としている。

 

 

 

4.「培養細胞を用いた医薬品の感作性およびアレルゲン性に関する研究」

ヒト単球細胞株THP-1の細胞表面抗原の発現量変化を指標とする簡便な感作性試験法である「h-CLAT法」を応用し、低分

子医薬品の感作性をin vitroで試験するための手法の開発に取り組んでいる。また、独自に開発したヒト型マスト細胞株RS

-ATL8細胞を用い、IgEの架橋に伴うルシフェラーゼ発現を指標とするアレルゲン性評価試験法「EXiLE法」(特許取得済

み)の開発と応用に取り組んでいる。

 

 

2014年2月4日更新