薬 物 応 答 予 測 プ ロ ジ ェ ク ト の 概 要


 医薬品に対する患者の反応性(薬物応答性)、すなわち薬剤の効果や副作用の発現の程度には、著しい個体差が認められる場合があります。このような個体差の原因の一つとして、まず、薬物応答性を規定する薬物動態関連分子や薬物標的分子の遺伝子の多型が考えられます。また、環境要因も薬物応答に大きく関わっていることが知られています。本プロジェクトは、薬物応答性の個体差の原因となる一塩基多型(SNP)等の遺伝子多型に加えて、環境要因を反映しうるバイオマーカーを明らかにし、テーラーメイド投薬(患者個別化薬物治療)に応用することを目的に行われます。本プロジェクトでは、国立がんセンター等と共同して、抗がん剤を投与された患者さんの血液から得られるDNAや血漿等を用いて、バイオマーカーの探索、遺伝子多型解析及び薬物動態(PK)解析を行い、薬効や副作用のでかたとバイオマーカーや遺伝子多型との相関を検討します。また、国立国際医療センター等と共同して、スルホニル尿素系糖尿病薬への薬物応答性に関与する遺伝子の探索及び遺伝子多型の同定も行います。さらに、得られた遺伝子多型情報を利用するインビトロの薬物応答予測系の確立も試みています。(専門的な内容は、、研究業績をご参照下さい。)
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更新日: 2006年11月8
国立医薬品食品衛生研究所 薬物応答予測プロジェクトチーム