米国食品医薬品局(US FDA)からのノロウイルス関連情報
http://www.fda.gov/


従業員の健康と個人の衛生管理に関する双方向的な参考資料を収めたディスクを発行
FDA Employee Health and Personal Hygiene Interactive Resource Disk Available
August 12, 2011
http://www.fda.gov/Food/NewsEvents/ConstituentUpdates/ucm267516.htm

(食品安全情報2011年17号(2011/08/24)収載)

 米国食品医薬品局(US FDA)は、感染した従業員から伝播することが多い食品由来病因物質の感染を防止するため、食品提供業者や食品小売店向けに「従業員の健康と個人の衛生管理に関するインタラクティブ(双方向的)な資料を収めたディスク(Employee Health and Personal Hygiene Interactive Resource Disk)」を発行した。感染した従業員が食品を取り扱う作業に従事するのを防ぐために、食品提供施設の責任者が正しい判断を下す際に参考となるインタラクティブなツールである。また、「FDA食品規則2009年版(2009 FDA Food Code)」、「従業員の健康と個人の衛生管理に関するハンドブック(Employee Health and Personal Hygiene Handbook)」、「従業員の健康と個人の衛生管理に関する対策(Using Employee Health and Personal Hygiene Measures)」に関する録画映像、複数言語による教育・訓練用資料などいくつかのFDAの関連資料も含まれている。

 米国疾病予防管理センター(US CDC)は、食品由来の感染症および伝染病のリストを毎年発行しており、FDA食品規則(FDA Food Code)には、感染力が強く、感染している従業員から食品に伝播しやすい5種類の病因物質が挙げられている。「Big 5」と呼ばれるこれらの病因物質は、ノロウイルス、A型肝炎ウイルス、サルモネラ菌(Salmonella Typhimurium)、赤痢菌、大腸菌O157:H7またはその他の腸管出血性/志賀毒素産生性大腸菌である。

 「Big 5」が食品や他の人に伝播するのを防ぐためには、食品関係の従業員全員が上記の病原体に関する症状の有無、診断結果、病歴および暴露歴を報告する責任を持つことを十分に認識することが重要である。このインタラクティブツールはQ & A形式であり、「Big 5」感染による症状(嘔吐、下痢、黄疸、発熱を伴う咽頭痛など)に重点を置いている。責任者が従業員の症状や診断結果の報告を受けた場合、規制機関への報告の要否、従業員を就業させるか否かの判断、業務への復帰を許可する時期の判断等を行う際にこのツールが利用できる。ただし、このディスクは州および地域の規制上の要件に代わるものとして用いるべきではない。また、このディスクはあくまで、食品由来疾患が感染している従業員から伝播するのを防ぐのに必要な情報を迅速に提供するツールであり、食品由来疾患を診断したり規制当局に相談する代わりに利用するものではない。

 2011年8月19日以降、次のURLから詳細な情報の入手およびインタラクティブツールのダウンロードが可能である。
http://www.fda.gov/Food/FoodSafety/RetailFoodProtection/default.htm


国立医薬品食品衛生研究所安全情報部