環境サンプルからEnterobacter sakazakii を簡便かつ迅速に培養、検出する方法が開発された。この方法は0.5 M NaCl と10 mg/liter vancomycin (mLST)を添加したlauryl sulfate tryptose broth で45 ± 0.5°C、 22 から24 時間の増菌培養、さらに胆汁塩を加えたryptone soy agar での培養に基づく。37°C での培養の間に光にさらされた場合、E. sakazakii は24 時間以内に黄色のコロニーを形成し、確認はα-glucosidase 活性及びAPI 20E strips を用いた検査で行われる。検査したすべてのE. sakazakii 株(n =99 株)はmLST上で45 ± 0.58°C において増殖可能であったが、阻害菌となりうる39 株中35 株(すべてEnterobacteriaceae に属する)の増殖は抑制された。4つの粉乳工場由来の192 の環境サンプルを用いてsurvey が行われ、この新しいprotocol を用い, E. sakazakii はサンプルのおおよそ40%から検出されたのに対し、従来法 (buffered peptone water での増菌、violet red bile glucose 寒天培地での分離, そしてランダムに選んだコロニーの生化学的性状による確認) では26%のみが陽性であった。この選択検出法は環境サンプルから迅速かつ信頼性をもってE. sakazakii を検出できる便利な方法になりうるとしている。
[The Journal of Food Protection のご厚意により、要約翻訳を掲載します。]