(食品安全情報2020年24号(2020/11/25)収載)
中国国営メディアは、ドイツから輸入された豚ひざ肉を介して作業員1人が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染したと報じている。この感染は冷蔵倉庫内で発生したとされており、当該豚肉の包装およびドアノブからSARS-CoV-2が検出された。
現時点で得られている知見にもとづくと、汚染された食品の喫食を介してヒトがSARS-CoV-2に感染することを証明する事例は存在しない。また、汚染された物や包装などの表面との接触を介したSARS-CoV-2の伝播によってヒトの感染が発生したことを示す確かなエビデンスも現時点では存在しない。SARS-CoV-2感染の発生地域において不衛生な環境下で製造された輸入冷蔵・冷凍食品やその包装はSARS-CoV-2に汚染されている可能性がある。したがって、通常の基本的な衛生規則および食品調理のための基本的な規則を常に遵守すべきである。
詳細情報は、ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)の以下のWebページ(SARS-CoV-2に関するFAQのサイト)から入手可能である。
https://www.bfr.bund.de/en/can_the_new_type_of_coronavirus_be_transmitted_via_food_and_objects_-244090.html