平成11年度 厚生科学研究費補助(生活安全総合事業)

分担研究報告書

高分子素材からなる生活関連製品由来の内分泌かく乱化学物質の分析および動態解析

ヒト副腎由来の培養細胞を用いたステロイドホルモン産生に及ぼす内分泌かく乱化学物質の影響

主任研究者 中澤裕之 星薬科大学
研究協力者 中陳静男 星薬科大学

研究要旨

環境由来の化学物質が内在性のステロイドホルモン産生(steroidgenesis)にどのような影響を及ぼすかを解明する目的で、H295R細胞を用いてステロイドホルモン産生に及ぼす環境化学物質の影響を評価するアッセイ法の基礎的検討を行い、方法を確立した。このH295R細胞はヒト副腎皮質由来のステロイドホルモン産生細胞であり、この細胞を用いて環境由来の化学物質の及ぼす影響を検討することは、ヒトにおけるリスクを評価できるが可能性がある。このアッセイ法を用いて、プラスチック可塑剤として用いられているフタル酸エステル類の影響、プラスチック関連物質としてビスフェノールA、4一ノニルフェノールおよび4一トオクチルフェノールの影響、および食品包装用ラップ類のジクロロメタン抽出物低分子画分・メタノール可溶部分の影響を検討し、コルチゾール産生を抑制するいくつかの化学物質を特定した。

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