平成11年度 厚生科学研究費補助(生活安全総合事業)

協力研究報告書

高分子素材からなる生活関連製品由来の内分泌かく乱化学物質の分析および動態解析

主任研究者  星薬科大学 薬品分析化学教室教授 中澤裕之

HPLCを用いた缶詰食品中のピスフェノールAおよびピスフェノールA関連物質の分析

分担研究者 愛知県衛生研究所 宮崎豊
協力研究者 埼玉県衛生研究所 小林進

研究要旨

缶内面コーティング剤から缶詰食品中に移行したビスフェノールAの分析法について検 討し,缶詰72検体について分析を行った.その結果,72検体中47検体からビスフェノ ールAが約1-22μg/缶検出され,缶詰食品は,ビスフェノールAのヒトヘの主要な暴露 源として考えられた.また,検出された缶詰のほとんどは,加熱処理条件の厳しい野菜缶 および肉・魚介缶であり,10μg/缶以上検出された缶詰(9検体)はすべてプルトップ型 の缶詰であった.
さらに,20検体について,BADGEおよび2種類の塩化水素付加体(HC1型,2HC1型) について分析したところ,BADGEが3検体(0.6-4μg/缶),BADGE・2HC1型が9検体 (0.1-47μg/缶),BADGE・HC1型が3検体(0.1-2μg/缶)から検出された.

戻る

内分泌かく乱物質ホームページに戻る
平成11年度 厚生科学研究報告書のページにもどる