平成11年度 厚生科学研究費補助(生活安全総合事業)

分担研究報告書

高分子素材からなる生活関連製品由来の内分泌かく乱化学物質の分析および動態解析

容器包装材等からの内分泌かく乱化学物質の動態

瓶詰め食品のキャップシーリング材の内分泌かく乱化学物質に関する研究

主任研究者 中澤裕之(星薬科大学)
分担研究者  宮崎豊 (愛知衛生研究所)
協力研究者  益川邦彦 (神奈川県衛生研究所)
協力研究者 平山クニ (神奈川県衛生研究所)
協力研究者 藤巻照久 (神奈川県衛生研究所)

研究要旨

瓶詰食品(輸入品35、国産品15検体)のキャップシーリング材について、内分泌かく乱作用が 疑われているフタル酸エステル等の可塑剤およびビスフェノールA(BPA)の使用動向を調査し た。可塑剤は約50%から検出され、国産品と輸入品では検出された可塑剤が異なっていた。これ までのデータとの比較から、全体的にはフタル酸ジー2一エチルヘキシル(DEHP)の使用が自粛され つつあること、また、材質自体もポリ塩化ビニル製から可塑剤を必要としないものに変わりつつ あることが窺えた。BPAは輸入品の5検体から1.0-620ppmの範囲で検出された。さらに、シーリ ング材から食品への可塑剤の移行の有無を調べたところ、脂質の多い食品に高い濃度で溶出され ているものがあった。

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