平成11年度 厚生科学研究費補助(生活安全総合事業)

分担研究報告書

食品中内分泌かく乱物質等の発がん修飾作用に関する実験的研究

総括研究者  津田 洋幸 (国立がんセンター研究所化学療法部部長)

研究要旨

食品中の分泌かく乱物質等の発がん・発がんプロモーションあるいは発がん抑制作用を 評価するin vivo実験系を確立するために、我々が作成した乳腺発がん高感受性トランスジェニックラットを用いて、 陽性対照としての17β−estradiol(E2)と、食品中のエストロゲン作用物質であるgenisteinを投与して乳腺腫瘍発生に対する 影響を調べた。その結果、E2は用量に応じた腫瘍発生の抑制作用を示し、ゲニスタインもそれより弱いが同様の抑制作用を示した。 以上から、この動物においてE2とゲニスタインは発がん抑制要因として作用し、このモデルがエストロゲン作用物質の評価系としてと 有用である可能性が示された。

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