平成11年度 厚生科学研究費補助(生活安全総合事業)

分担研究報告書

業務用食品包装材フィルムのn-ヘプタン溶出化合物の各種クロマトグラフィー

分担研究者  片瀬 隆雄・上田 眞吾 (日本大学生物資源科学部)

研究要旨

組換え酵母を用いて内分泌撹乱物質を検索したところ、プラスチック 製品の業務用食品包装用ラップフィルム、学校給食用手袋、オモチャの一部に明らかなエストロゲン様活性が 検出されたが,3種類の食品包装用ラップフィルムのなかで活性の度合いが異なっていた。相対的に強度な活 性を有していたラップ溶出物中には,ガスクロマトグラム上に表れた5ピークから少なくとも5種化合物で, 質量分析計でn-hexyl,n-octyl及びn-decylの5種以上のアジピン酸エステル混合物が含まれることが明ら かにされた。そこで,混合物のどの部分にエストロゲン活性があるのかを明らかにする目的で,各成分を薄層 クロマトグラフ及びガスクロマトグラフで分離し,質量分析計及び核磁気共鳴スペクトル計で同定後,高速液 体クロマトグラフ(HPLC)で5画分を分取した。

戻る

内分泌かく乱物質ホームページに戻る
平成11年度 厚生科学研究報告書のページにもどる