平成11年度 厚生科学研究費補助(生活安全総合事業)

分担研究報告書

ヒト消化管、肝組織におけるエストロジェン代謝の検討
-環境ホルモンに対する生体防御機構の解明-

分担研究者  笹野 公伸 (東北大学大学院・医学系研究科・医科学専攻病理学講座・診断病理学分野 教授)

研究要旨

 我々は、Estrodiol(E2)とEstrone(E1)を相互に変換することにより局所にお けるエストロゲン活性の調節に重要な役割を果たしている17β-hydroxysteroid dehydrogenase(17β-HSD)に注目し、この酵素がヒト胎児においてどのように 発現しているのかに関し種々の検討を行った。肝臓、消化管では17β-HSD2を発 現し、E2をE1へ変換してエストロゲン活性を弱めることによって局所における エストロゲン活性を制御し過剰のエストロゲンへの曝露に対するバリアとしての役 割を果たしているものと推察された。

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