平成11年度 厚生科学研究費補助(生活安全総合事業)

分担研究報告書

内分泌かく乱化学物質の免疫系に及ぼす影響に関する研究

分担研究者  広川 勝晃 (東京医科歯科大学 大学院医学系研究科 幹線免疫病理 教授)

研究要旨

 合成エストロジェンのジエチルスチルベストロール(DES)を用いて、マウスの免疫系に 与える影響を検討した。急性投与実験では胸腺萎縮、牌臓T細胞の減少と増殖能の低下が見ら れ、その変化は♂に比べて♀にやや顕著であった。また、若老間の比較では老齢マウスにおけ る影響の方が大きかった。一方、餌に微量のDESを混ぜる慢性投与実験では、胸腺の萎縮は 急性投与実験と同様に見られた。DESの大量急性投与の場合のみならず、長期間のDES微量 経口投与の場合でも免疫系に明らかな影響が見られることが分かった。また、その影響は性、 月齢により異なることも明らかになった。

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