平成11年度 厚生科学研究費補助(生活安全総合事業)

分担研究報告書

脳高次機能維持標本を用いた悪影響評価の研究

分担研究者  佐藤 薫 (国立医薬品食品衛生研究所・薬理部・研究員)

分担研究者  中澤 憲一 (国立医薬品食品衛生研究所・薬理部・第2室室長)

研究要旨

脳内で記憶を司ることが知られている海馬のスライス標本を作製し、神経連絡等の機能を維持し た状態で培養を行なった。この海馬培養系は外部からの電気刺激に応答し、生理的な神経回路に沿 った興奮の伝播が観察された。また、グルタミン酸を適用することにより、虚血時に観察されるよ うな部位特異的な神経細胞死が観察された。このことから、この海馬スライス標本は脳の情報処理 機能を保持しており、また、神経障害等の悪影響の評価に適した標本であることが示された。

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