平成11年度 厚生科学研究費補助(生活安全総合事業)

分担研究報告書

ダイオキシン、コプラナPCB、農薬等の暴露調査

分担研究者  渡辺 昌 (東京農業大学応用生物科学部・疫学、栄養学 教授)

研究要旨

ダイオキシン類は異性体ごとに代謝経路が異なることが予想されるため、体内分布への違いを血液と 肝臓で比較検討し、特に胆汁中への排泄状況も検討した。27検体の分析結果では血液、 胆汁のダイオキシン類濃度はそれぞれ42.6±24.3pgTEQ/gfat、43.4±30.8pgTEQ/gfatでほぼ同様の 濃度であった。肝臓中は127.2±53.4pgTEQ/gfatで血液、胆汁に比べ約3倍の濃度であった。 ダイオキシン異性体パターンでは、OCDDが一番高濃度でありPePB、HxCBがそれに続いた。 またヒト胆汁中のダイオキシン類の濃度が測定できたことは、ダイオキシンの排泄・代謝 を知るうえで、意義深いものである。

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