平成11年度 厚生科学研究費補助(生活安全総合事業)

分担研究報告書

水道用塗料中の化学物質に関する研究

分担研究者  安藤 正典 (国立医薬品食品衛生研究所 環境衛生化学部)

研究要旨

 内分泌かく乱化学物質が疑われる化学物質の環境での存在については多くの報告がなさ れている。その結果、環境での存在が無視し得ない状況であることが明らかにされるに伴 い次世代に影響を与える可能性に対しても大きな危倶がなされている。この事実は、水道 においても同様な危倶がなされたことから、水道用資機材についてその溶出に関する研究 がなされたところである。しかしながら、昨年の検討の結果、内分泌かく乱化学物質が多 く利用されている水道用資機材、特に水道用塗料からの溶出量は極めて微量であることを 報告した。今年度は、内分泌かく乱化学物質が水道用塗料に多く利用されているにもかか わらず、溶出量が少ないことの原因を探るための基礎的情報として組成や配合割合につい て検討した。水道用塗料は日本水道協会で多くのものが安全性の面から規格化され、そこ に使用するモノマーを限定し、規定している。そこで本報告では、水道用塗料として規定 している塗料の組成とモノマーについて述べる。

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