平成11年度 厚生科学研究費補助(生活安全総合事業)

分担研究報告書

植物エストロゲン物質によるリスク・ベネフィットと不確実性の解析

分担研究者  関澤 純 (国立医薬品食品衛生研究所)

研究要旨

  前年度は日本人が食品から多量に摂取する大豆中のエストロゲン物質(genistein,daidzein)について、これら物質の日本人の血中濃度あるいは尿中排泄量と、これらを指標とした乳がんリスクの疫学データ、これら化合物摂取と女性の生理周期との関係について臨床データなどを検討し、日本人の尿中排泄レベルから日本人女性に乳がんが少ないことへのこれら物質による寄与の可能性を定量的に示した。今年度は、女子大生を対象とした食生活と健康についての独自のアンケート調査により、前年度の推定がどの程度正しいかその確からしさを検証し、調査結果に基づいて解析を進めた。その結果、大豆を含む食生活が女性の生理の順調さや健康に大きな影響を及ぼしている可能性が指摘できた。

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