平成10年度 厚生科学研究費補助(生活安全総合事業)

分担研究報告書

28日間反復投与試験等に関する調査研究
OECDテストガイドライン国際共同バリデーションプロジェクト)
子宮重量等を指標とした生体試験

分担研究者 井上 達 国立医薬品食品衛生研究所・毒性部・部長

研究要旨

内分泌かく乱化学物質(EDCs)のin vitroスクリーニング法開発を目的とした国際共同バリデーションプロジェクトに参加する目的で、子宮重量等を指標とした生体試験を行うことを目的とした基礎的研究を行った。当初の予定では、経済協力開発機構(OECD)が制定する統一プロトコールを用い、ホルモン作用の明らかな5品目について子宮肥大試験を行うこととしていた。しかし、OECDの子宮肥大試験バリデーションの予定が変更となった。すなわち、国際プロトコールの未だかつて設定されていない子宮肥大試験には複数の方式が知られており、そのどれを唯一のものとして制定するかを決定する基礎的学問的情報が不足していることが認識され、日本の国立医薬品食品衛生研究所がリードラボとなってプレバリデーション段階として、3通りのプロトコールを用意し、それに基づいて国際的にエチニールエストラジオールについての用量作用データを持ち寄り、各施設のバリデーションとし、次の段階として6種類の代表的化学物質について、それぞれのプロトコールを用いて検討を進めることとなった。本研究では、3通りのプロトコールの作成に必須な基礎データの収集に必要な種々の実験を行った。

ハーシュバーガー試験については、米国内でのリードラボの選定が大幅におくれ、暫定プロトコールの設定すら行われなかったため、実質的検討が行えず、従って本研究年度中にはごく初期の段階の検討実験を行うに留まった。

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