平成10年度厚生科学研究費補助金(生活安全総合研究事業)

分担研究報告書

4.その他の内分泌かく乱物質の暴露に関する調査研究

@ポリスチレン食器等からのスチレンダイマー,トリマー等の溶出に関する調査研究


分担研究者 山田隆 国立医薬品食品衛生研究所

研究要旨

内分泌かく乱作用を疑われているスチレンダイマー,トリマーについて,それらの暴露量を知る目的で、材質中残存量,溶出傾向,食品への移行について検討した。材質中のスチレンダイマー及びトリマーはポリスチレン製品中に430〜28,300μg/g,平均で7,920μg/g残存していた。食品擬似溶媒への溶出量は,水,20%エタノール,50%エタノール,n-ヘプタンの順で増加する傾向が見られ,水60℃30分間では溶出は見られなかった。また,スチレンダイマーの溶出量の方がスチレントリマーの溶出量より少ない傾向が見られた。食品への移行量は,すべてスチレントリマーで,1食あたりの移行量は最大33.8μgであった。移行量は容器中の残存量と,食品の脂肪含有量と相関していた。

 

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