平成10年度厚生科学研究費補助金(生活安全総合研究事業)

分担研究報告書

おもちゃからのフタル酸エステルの溶出に関する調査研究

研究協カ者 平山クニ 神奈川県衛生研究所

研究要旨

ポリ塩化ビニル製おもちゃ24検体について内分泌かく乱化学物質としての疑いがもたれているフタル酸エステル類およびアジピン酸ジ−2−エチルヘキシル(DEHA)等可塑剤の使用実態を調査した.さらに種々条件下.おもちゃから人工唾液への溶出試験を行った.その結果,すべてのおもちゃから可塑剤が検出され、主な可塑剤はフタル酸ジイソノニル(DINP)であった。その他フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(DEHP).フタル酸ジ−n−ブチル(DBP)およびDEHAが検出された.これらおもちやから人工唾液へのDINPおよびDEHPの溶出量は超音波の下では0.05ppm以上の溶出がみられたが,その他の条件では0.05ppm以下ものが多かった.DBPについては材質に検出された試料では,いずれの条件においても0.05ppm以上の溶出が見られた。

 

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