研究要旨
ポリ塩化ビニル製おもちゃ24検体について内分泌かく乱化学物質としての疑いがもたれているフタル酸エステル類およびアジピン酸ジ−2−エチルヘキシル(DEHA)等可塑剤の使用実態を調査した.さらに種々条件下.おもちゃから人工唾液への溶出試験を行った.その結果,すべてのおもちゃから可塑剤が検出され、主な可塑剤はフタル酸ジイソノニル(DINP)であった。その他フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(DEHP).フタル酸ジ−n−ブチル(DBP)およびDEHAが検出された.これらおもちやから人工唾液へのDINPおよびDEHPの溶出量は超音波の下では0.05ppm以上の溶出がみられたが,その他の条件では0.05ppm以下ものが多かった.DBPについては材質に検出された試料では,いずれの条件においても0.05ppm以上の溶出が見られた。 |