研究要旨
牛生体に存在するホルモン(エストラジオール、テストステロン、プロゲステロン)がの雌雄、性周期、品種等の違いによる濃度を調査するため、牛肉を対象とした分析法を検討した。
通常、牛組織中ではpptからppbレベルの低濃度でホルモンが存在するため、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)やガスクロマトグラフ/質量分析計(GC/MS)の分析では検出が困難であり、高感度なラジオイムノアッセイ(RlA)による分析が必要である。そのため本研究では牛肉を対象としたRlA測定のための分析法を開発した。試料調製では固相抽出カートリッジ等を用い操作の簡便化や迅速化を図った。牛肉にホルモンを添加し本分析法での回収も良好であった。牛肉からの検出限界はエストラジオール-17-βで1ppt、テストステロンで10ppt、プロゲステロンで0.04ppbであった。 |