平成10年度厚生科学研究費補助金(生活安全総合研究事業)

分担研究報告書

母乳中の内分泌かく乱物質と乳児の健康に関する研究

分担研究者  松浦 信夫 (北里大学医学部教授)
協力研究者  多田 裕 (東邦大学医学教授)・近藤 直実 (岐阜大学医学部教授)
森田 昌敏 (国立環境研究所)・中村 好一 (自治医科大学助教授)

研究要旨

  乳児に対する母乳からのダイオキシンの負荷量がどの位か、4都府県80名の母親の協力を得て検討した。第1回、2回、3回、4回の採乳を各々生後5-6日目、30日目、150日目、300日目に行った。各々の平均は28.4、24.8、21.3、18.1TEQ(total)pg/Kg/gfatで。分娩後の日にちが経つにつれて、総ダイオキシン濃度は減少していた。生後12-14ヶ月の時点で成長、発達を評価すると共に採血し、甲状腺機能、免疫機能を測定した。対照として、同じ年齢の人工栄養児の成長、発達を評価すると共に採血し、同様の検討を行った。免疫機能、甲状腺機能の間には明らかな差は見られなかった。今後、各乳児毎のダイオキシン負荷量と甲状腺機能、免疫機能、発達成長についての評価を行う予定である。

 

戻る

内分泌かく乱物質ホームページに戻る
平成10年度 厚生科学研究報告書一覧のページにもどる