平成10年度厚生科学研究費補助金(生活安全総合研究事業)

分担研究報告書

フタル酸エステルによる生殖障害に関する研究

分担研研究者  川島 邦夫 (国立医薬品食品衛生研究所大阪支所生物試験部)

 

研究要旨

  ラットの妊娠0−11日に2.0%のDBPを含む飼料を与えたところ、DBP投与群で吸収胚が著しく増加し、子宮及び卵巣重量が低下し、DBPは受胎産物の発育及び卵巣機能に悪影響を及ぼすことが示唆された。また、DBP投与群における妊娠ラット血清中のプロゲステロンレベルは低下傾向にあった。これらの結果から、妊娠初期に投与したDBPは著しい胚致死作用を示すことが明らかになり、胚致死作用は妊娠母体の生殖機能に対する影響を介して作用することが示唆された。

 

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