平成10年度 厚生科学研究費補助(生活安全総合事業)

分担研究報告書

GC/MSによる残留農薬試験法に関する研究

分担研究者  外海 泰秀 (国立医薬品食品衛生研究所・大阪支所 食品試験部長)

研究要旨

  アセトニトリル抽出液を食塩飽和リン酸緩衝液と分配し、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)及びSep-Pak Silica+Bond Elut PSAでクリーンアップ後、GC/MSで定性・定量する農薬の多成分一斉分析法を検討した。本研究ではこの試験法のさまざまな問題点を明らかにするとともに、実用性に沿った解決策について提案を行った。玄米、ばいれいしょ、ほうれんそう、りんご、キャベツ、オレンジからの添加回収率は一部の農薬を除いておおむね良好な結果を得たが、バラツキの大きなものも見られた。110種の農薬を同時にGC/MS(SIM)で測定すると、データ解析を手動にせざるを得ないため所要時間が長くなった。また、多数の検体を連続測定すると、GC/MSの感度や保持時間の変動も問題となった。測定農薬数を減らすために、対象作物ごとにSIMスケジュールを組むことを解決策の一つとして提案した。

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