平成10年度 厚生科学研究費補助(生活安全総合事業)

分担研究報告書

ポリグルタミン神経毒性のリスクファクターとしての内分泌かく乱物質の解析に関する研究

分担研究者  垣塚 彰 (大阪バイオサイエンス研究所 部長)

研究要旨

我々は、ハンチントン舞踏病やMachado-Joseph病の原因遺伝子産物に共通に含まれる 伸長したポリグルタミンが神経細胞を変性・死滅させることを見いだしてきた。 本研究では、このポリグルタミンを発現させる神経培養細胞・トランスジェニックマウスを 作成し、その実験系を用いて、内分泌系に関わる諸物質が神経変性の増悪因子として 作用する可能性を検討し、その分子機構を解析した。培養神経細胞PC12にテトラサイクリンによる 制御でポリグルタミンの発現を誘導させ、同調した細胞死を引き起こす神経細胞株を 樹立する事に成功した。ポリグルタミンは、発現誘導後核内凝集体形成し、それに一致して SEK1というキナーゼが活性化されることが見出され、このものの細胞死シグナルの誘導が 示唆された。

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