オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)からのカンピロバクター関連情報
https://www.rivm.nl


オランダの家禽におけるカンピロバクターのモニタリングデータの分析
Analyse monitoring data 'convenant Campylobacter aanpak pluimveevlees in Nederland'
2012-10-09
https://www.rivm.nl/bibliotheek/rapporten/330331005.html

(食品安全情報2012年23号(2012/11/14)収載)


 オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)は、家禽肉におけるカンピロバクター汚染をヒトの罹患率に変換する客観的なリスク基準を適用している。これらのリスクは、食鳥処理場によって異なっており、この方法は汚染菌量の低減を目的とした個々の対策の効果を評価する際に有用である。

 2008年にオランダの家禽業界(NEPLUVIに代表される)と健康・福祉・スポーツ省(VWS)との間で結ばれた協定により、2008〜2009年に16カ所の食鳥処理場でブロイラーとたいを定期的に検査することが規定された。冷却後の皮および切り身肉(fillet)でカンピロバクターの実際の菌数が測定された。夏季の数カ月間は、冬季と比べてカンピロバクター菌数が最大10倍に増加した。

 食鳥処理場によって製品の汚染菌数に明らかな違いが観察された。食鳥処理場16カ所のうち2カ所では、リスクが高いことが明確に示された。またリスクの高い期間は必ずしも夏季と一致していなかった。これらにより、汚染菌数には食鳥処理場の一般的な衛生状態、またはブロイラー農場の高い汚染率などの別の要因が関連していることが示唆された。食鳥処理場11カ所が生産した食肉では汚染菌数が平均を下回っていた。

 家禽業界は、施設の衛生状態の改善や器具の整備などの対策をすでに始めている。RIVMとの連携により、同業界はこの調査を継続し、種々の対策の効果の分析をさらに進めていく予定である。



国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部