鳥インフルエンザウイルスと食品に関するWHOからのお知らせ


WHO- 家禽とヒトにおける高病原性H5N1 鳥インフルエンザ感染アウトブレイク:食品安全との関連
Highly pathogenic H5N1 avian influenza outbreaks in poultry and in humans: Food safety implications
4 November 2005, INFOSAN Note No.7/2005 (INFOSAN Note NO2/2004 の更新版)
(要訳:食品安全情報2005年24号(2005/11/22)収載)

H5N1 鳥インフルエンザ感染を防ぐための食品安全事項が発表され、要約は以下の通りである。

○通常の加熱方法(食品のあらゆる部分が70℃以上になるまで加熱する)によってH5N1ウイルスは失活する。このため、適切に加熱した鶏肉は喫食しても安全である。

○鶏肉にH5N1 ウイルスが存在している場合、冷蔵や冷凍ではウイルスは死滅しない。

○発症または死亡した家禽を食用とするために家庭でとさつ解体処理することは危険であり、この慣習はやめさせる必要がある。

○卵には、殻表面にも内部にもH5N1 が存在している可能性がある。家禽のH5N1 アウトブレイクが発生した地域からの卵は生や半熟で喫食してはならない。加熱が不十分な卵を、加熱しない料理に使用してはならない。商業的な液卵の殺菌条件(全卵60℃、210秒、液体卵白55.6℃、372 秒、10%加塩卵黄63.3℃、210 秒)もウイルスを不活化するのに十分である。卵及びその製品の喫食により人が鳥インフルエンザに感染したという証拠はない。

○適切に加熱された鶏肉や卵の喫食によってヒトがH5N1 に感染したことを示す疫学的証拠はない。

○ウイルスに曝露するリスクが最も高いのは、感染して生きている家禽を取り扱う時やとさつする時である。生の鶏肉による曝露、鶏肉から他の食品や調理器具への交叉汚染による曝露を避けるため、とさつ時ととさつ後の取り扱い時には適正衛生規範(Good hygiene practices)を守らなければならない。

http://www.who.int/foodsafety/fs_management/No_07_AI_Nov05_en.pdf