医薬品規制の国際基準化と品質担保のあり方


  1. 小嶋茂雄,ファルマシア,39, 199-203(2003)

     国際化の波の中で生き抜くには,医薬品の開発、承認申請、実際の製造と品質管理にあたる企業側の者であろうと,承認審査やGMP査察にあたる行政側の者であろうと,直面する課題にどう対応するかを自分の頭で考え,その対応の妥当性について論拠となるデータに基づいて他の人が納得するようにきちんと説明する〔アカウンタビリティ(説明責任)を果たす〕ことができる力を身に付ける必要がある.行政側の者の言ったことを金科玉条にしてその枠を守っていれば良いとする,行政側に寄りかかった考え方は国際化の波の中で随所において破綻を来しており,もう通用しなくなっている.ミニマムで良い,他と横並びで良いとするのでなく,それを超えて一歩踏み出す気構えが求められる時代がやって来ている.牛肉の偽装表示事件では,みんなで渡れば怖くないとばかりに,雪印食品や日本ハムなどの大手食品メーカーがこぞって偽装表示に手を染めていたことが発覚したが,アカウンタビリティに基づいて責任のある態度を貫くことは,今広く日本社会全体にわたって求められていると言っても過言ではないであろう.

back