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イヌサフラン (Colchicum autumnale Linné) ユリ科/イヌサフラン科 (Liliaceae/Colchicaceae)


痛風治療薬であるコルヒチンを含むが,本物質は毒性も強い.芽生えの外観がギョウジャニンニクに似ることから,誤食による事故が多く,死亡した例も少なくない.
コルヒチンには,細胞分裂の際に染色体を2つに分けるために現れる紡錘糸の生成を阻害する作用もあるため,品種改良の目的で倍数体を作る際に使用される.
生薬及び香辛料として使用されるサフランの原料植物である「サフラン」とは,花の外観が似ているが,サフランはアヤメ科であり,全く別の植物である.
生薬の原料植物の和名の頭に,「イヌ」が付く例は,イヌショウマ,イヌハッカなど,他にもあるが,これは,「要らない」の意味の古語「いぬ」に由来する.