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遺伝子組換え食品

  遺伝子組換え生物とは,ある生物から必要な性質を持つ遺伝子を取り出し、その遺伝子を別の組換えをしたい生物(植物・動物)のゲノムに 組込んだもの.作成過程で組換えDNA技術を用いるため,古くからある交配育種とは異なり,短期間に目的の性質を持ったものが作成可能である.食品が組換えDNA技術を用いて作成した生物,またはその一部を用いた食品は,遺伝子組換え食品である食品衛生法に基づく食品,添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号,第1の食品,A食品一般の成分規格第2項). 人為的にゲノムDNAの配列を変化させる方法には,放射線や化学物質を用いる方法もあるが,組換えDNA技術を用いていないため遺伝子組換え食品として扱われない.

 遺伝子組換え食品には,日本において安全性承認された「承認済遺伝子組換え食品」と,開発国では承認されているが日本において安全性審査が完了していない「未承認遺伝子組換え食品」がある.

(1)  未承認遺伝子組換え食品は,国内での流通が禁止されていることから,検疫所での検査が行われている.未承認遺伝子組換え食品の検査では,混入しているかどうかが問題なため,リアルタイムPCRを用いた定性検査が行われる.

安全性未承認遺伝子組換え食品の検査法

(2)  承認済遺伝子組換え食品は,意図しない混入が認められている5 %よりも上か下かの判定であるため,リアルタイムPCRを用いた定量検査が行われる.

安全性承認済み遺伝子組換え食品の検査法

遺伝子組換え食品検査には、主にリアルタイムPCR法が用いられる.
それに求められる最低限の性能や試験法の妥当性確認に関するガイドラインには以下がある.

定性リアルタイムPCR法の妥当性確認試験のガイドライン(資料1資料2

CAC/GL74-2010

EU-JRC最低性能要求事項2015版

新育種技術(次世代遺伝子組換え技術)

次世代遺伝子組換え技術とは,欧州のJoint Research CenterJRC)が報告して以来novel plant breeding techniques NPBTまたはNBTと略される)と呼ばれている新規の植物育種方法である.痕跡が残らない遺伝子組換え法としてすでに新聞報道もされている.

従来の遺伝子組換え作物は,優れた形質を発現させるために外来遺伝子を異なる生物種から分離してベクターへ組込み後,細胞へ遺伝子導入(transfection)することにより作出されてきた.このとき,ゲノム上にランダムに挿入されたものの中から,望む形質のみを示すものを選抜する.こうして得られた作物は,遺伝子組換え体(トランスジェニック)であり,その作物を用いた食品は安全性評価を経たのちにこれまで利用されてきた.

2010年頃になり,新しい組換え技術が急速に進歩した.そのため,欧州ではJRCが科学文献や特許情報,開発状況などをもとに「new plant breeding techniques」として現状を報告書にまとめた

NBTまとめ

ゲノム編集作物の開発状況

諸外国のGMO規制に関する情報

(1)  USA アメリカには遺伝子組換え体(GMO)を直接規制するための法律はない.植物の場合は,USDA (united State Department of agriculture)PPAPlant Protection Act)に基づき植物ペストに該当するかどうか(7CFR 340.2)で判断される.食品の場合は、FDAにも事前相談することが推奨されている.動物の場合,遺伝子改変したものはanimal drugに該当してFDAFood and Drug Administration)が審査を行う.2015年オバマ政権によりバイオテクノロジー製品の規制制度を現代にあったものにするための枠組み(USDA, FDA, EPA3つの機関の役割と責任)と長期的な展望を示した.2017年その更新版が公表されている.

資料1:2017 coordinated Framework

資料2:FDA 2017 draft

資料3:7CFR340

(2)  欧州

ヨーロッパは,幾つかの遺伝子組換え作物が承認されており,組換えDNA技術を用いて(資料:Directive2001/18/EC)作られた食品は全て表示しなければならない.検出あるいはトレースできないものまで表示義務化されているが検証はできない.

(3)  その他 (作成中)

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