1.経緯
食品添加物の物性値等の情報収集が困難であることから、食品添加物の有効成分の同定や品質管理においては、各種機器分析による標準品
(あるいは標準試料)との比較等の非効率な作業が今なお必須であり、結果として、食品添加物の規格設定・安全性評価の迅速化を阻害している。
義平らの研究グループは、食品添加物(約230品目)の理化学情報のデータベースを構築した。
すなわち、食品添加物の物性値等の情報を集約して検索可能とすることで問題点を把握し、規格設定・安全性評価の迅速化を目指した。
実際に、このデータベースシステムは食品添加物の理化学情報が容易に検索入手できる国内唯一のものであり、
公開当時、様々な分野の研究者に活用された。
しかし、その後、このシステムは、義平らの研究グループから日本食品化学研究振興財団に譲渡され、2006年頃まで維持管理されたが、
サーバーPCの老朽化により、そのWebサイトは閉鎖された。元のWebサイトの内容
一方、今日では、インターネットの急速な普及に伴い、食品添加物だけでなく医薬品、その他の化学物質の各種情報の検索、
収集や共有が作業を効率化するために必須となっている。
このような背景から、我々は義平らの研究グループの作成した理化学情報のデータベースを引き継ぎ、これを再構築し公開することとした。