厚生労働省の医療イノベーション推進本部は6日の会合で、政府の「医療イノベーション5か年戦略」に盛り込まれたがん治療薬の創出と、再生医療の実用化について検討するタスクフォース(TF)をそれぞれ設置することを決めた。厚労省の担当者によると、会合では小宮山洋子厚労相が「(内閣官房の)医療イノベーション推進室と連携を取りながら、政府全体の取り組みを進めるように」などと指示した。
がん治療薬の創出についてタスクフォースでは、がん登録の法制化といった基盤の整備や、個別化医療を促進するための治療薬とコンパニオン診断薬の同時開発の推進を含めた基礎研究から臨床研究、治験への橋渡しのための取り組みなどを検討。分子標的薬やがんペプチドワクチンなど、次世代のがん治療薬を念頭に、今後5年で10種類程度を治験に導出することを目指す。
また、再生医療の実用化については、再生医療に関する薬事規制の仕組みなどを構築するため、薬事法改正案の来年の通常国会への提出を目指すほか、臨床研究についての指針や、再生医療を実施するための施設基準など安全性を担保するための仕組みを検討する。
(医療介護CBニュース 2012/7/8より引用)