実験専用ブタを使って若手医師の技術訓練や再生医療の研究などを進める先端研究拠点を福島県内に建設する検討を、自治医科大など国内の研究機関が始めた。東京電力福島第1原発事故の影響を受けた畜産農家の人材を活用し、将来は、国内外の研究者や企業も参加する実験専用ブタセンターを目指す。
実験専用ブタは体重が数十キロとヒトに近く、臓器の構造も似ているため、マウスなどより臨床に近い実験や研修が可能。人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った再生医療の実験や内視鏡技術の開発のほか、手術などの訓練に使われる。半面、家畜ブタより飼育に時間がかかり、広大な土地が必要になるため、国内の実験ブタの飼育・研究施設は少ない。
(毎日新聞2012/6/8より引用)