CAPSULE(副作用情報)
ポリオワクチンウイルスによる急性播種性脳脊髄炎
The Informed Prescriber(正しい治療と薬の情報) 2001.02
6歳の女児が,発熱,頭痛,歩行障害で入院,両下肢と右腕の痙性麻痺と尿失禁が認められ,深部反射が亢進し,バビンスキー徴候陽性で,右足クローヌスを認めた.触覚低下,左眼視力の低下があり,髄液のmyelin basic proteinが10.7ng/ml(normal:0〜7)であった.入院2日目からメチルプレドニゾロン30mg/kg/dayを3日間IV投与し,引き続き,プレドニゾロン20mg/dayの経口投与を行い,漸減した.治療を開始して6日後に歩行は可能となり,2カ月で症状は完全に消失した.入院時,血清ポリオウイルス抗体価が256倍陽性で,46病日には64倍に下がった.髄液および咽頭培養でポリオワクチンウイルスtype 2が検出された.ポリオの症状は,弛緩性麻痺と筋肉の萎縮であり,知覚障害や視力の低下はない.この症例では痙性麻痺,知覚障害,視力低下があり,髄液中のmyelin basic proteinの増加などが見られたことから,ポリオワクチンウイルスによる急性播種性脳脊髄炎と考えられた.
Ozawa H et al. Pediatric Neurol. 23 : 177, 2000
医薬品・治療研究会編