CAPSULE(副作用情報)
フォシノプリル,リシノプリル(ロンゲス)による小腸の神経血管性浮腫(2症例)
The Informed Prescriber(正しい治療と薬の情報) 2001.02
第1例は67歳の女性で,高血圧症に対して3年前からフォシノプリル(fosinopril)投与を受けていたが,舌の腫脹のエピソードを経験したことがあった.6カ月の間フォシノプリルを中断した後,再開したところ,激しい上腹部痛と悪心・嘔吐が起こり,3日後に入院した.腸運動の低下,軽度の白血球増加,小腸壁の肥厚,腹水を認めた.フォシノプリルを中止して,生塩水とプロクロルペラジン点滴を行い,翌朝には症状は完全に消失して退院した.その後,3年間のfollow-upで,腹痛のエピソードは見られない.第2例は41歳の女性で,本態性高血圧症に対して,リシノプリル20mg/day内服治療を受けていた.リシノプリルを開始して23カ月後,腹痛を経験して,胆嚢摘出術を受けた.1カ月後,激しい腹痛が2日間続き,間欠的に悪心・嘔吐が見られた.頻脈,腹部の膨隆,下腹部の圧痛,軽度の白血球増加を認め,著明な小腸壁の肥厚が回腸終末まで広範囲に見られ,肝臓周囲と骨盤内に腹水を認めた.試験開腹で,小腸は約160cmにわたって炎症を呈し,浮腫状であった.リシノプリルを中止し,患者はまもなく退院した.その後,1年以上のfollow-upで,腹部症状は見られない.
Byrne TJ et al. Mayo Clinic Proseedings 75 : 1201, 2000
医薬品・治療研究会編