CAPSULE(副作用情報)
ジソピラミド(リスモダン)/アジスロマイシン(ジスロマック)併用時に見られた心室性頻拍
The Informed Prescriber(正しい治療と薬の情報) 2001.02
35歳の女性が,血管抑制性失神に対して,ジソピラミド150mg 1日4回およびメトプロロールの経口投与を開始した.約3年後,ジソピラミドを1日3回に減量し,ジソピラミドのトラフ濃度が2.6mg/Lであった.リンパ腺炎によると思われる発熱が繰り返されて,アジスロマイシン投与を行ったところ,アジスロマイシンを開始して11日後に,全身倦怠感,目まい,尿閉で救急部を受診した.入院後,左脚ブロックの形態を伴う心室頻拍(123拍/分)を来した.頻拍は増悪し,血圧は低下,意識消失を来した.気管内挿管を行い,カテコラミンIV投与を行ったが,脈は触れなくなり,カウンターショックで蘇生を行った.入院後,血中ジソピラミド濃度は11.1mg/Lで,アジスロマイシンとジソピラミドを中止した.意識が戻り,抜管後もドパミン治療を続ける必要があった.翌日,血中ジソピラミド濃度は19mg/lに下がり,3日後,心拍数68拍/分となって,それまで投与していたリドカインを中止し,数日経って,ドパミンも中止した.翌日,一時的に症状を伴わない心室頻拍が見られたが,その後のfollow-upでは不整脈のエピソードは見られず,発熱は繰り返されている.ジソピラミドの血中濃度上昇に,アジスロマイシン併用が強く関与したものと思われる.
Granowitz EV et al. Pacing & Electrophysiol. 23 : 1433, 2000
医薬品・治療研究会編