CAPSULE(副作用情報)
フルオロウラシル(5−FU)による心不全
The Informed Prescriber(正しい治療と薬の情報) 2001.01
72才の女性が,直腸癌の切除を受け,3週間後にフルオロウラシル425mg/m2/dayなどの制癌剤治療を1カ月毎に5日間のコースを開始した.2日目,点滴の途中で,意識消失があった.翌日,神経学的な異常を認め,呼吸数が増加し,無尿,血圧低下を認めた.フルオロウラシルを中止したが,次の日,収縮期血圧は80mmHgで,呼吸不全が見られ,気管内挿管を行い,人工呼吸器による呼吸管理を行った.心室細動が頻繁に起こり,除細動とリドカイン,アミオダロンによる治療を繰り返し行った.カテコラミン治療にも関わらず,血圧は70mmHg以下に下がり,大動脈内にバルーンポンプを挿入した.48時間以内に症状は改善し,入院40日目に退院した.その後3年間のfollow-upで心不全は見られない.
David J-S et al. Critical Care Med. 28 : 3558, 2000
医薬品・治療研究会編