|
||
アジンホスメチル
ICSC:0826
AZINPHOS-METHYL
ピアレビュー:1998/03/26
|
||
|
||
|
災害/ 暴露のタイプ |
一次災害/急性症状 | 予防 | 応急処置/消火活動 |
---|---|---|---|
火災 | 可燃性。有機溶剤を含む液体製剤は引火性のことがある。火災時に刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。 | 裸火禁止。 | 水噴霧、粉末消火薬剤、泡消火剤、二酸化炭素を使用する。 |
爆発 | |||
身体への暴露 | 粉塵の拡散を防ぐ!作業環境管理を厳密に!青少年や小児への暴露を避ける! | いずれの場合も医師に相談! | |
吸入 | 頭痛、縮瞳、筋痙攣、唾液分泌過剰、発汗、吐き気、めまい、喘鳴、息苦しさ、痙攣、意識喪失。 | 換気(粉末でない場合)、局所排気。呼吸用保護具を使用する。 | 新鮮な空気、安静。人工呼吸が必要なことがある。医療機関に連絡する。 |
皮膚 | 吸収される可能性あり!「吸入」参照。 | 保護手袋、保護衣。 | 汚染された衣服を脱がせる。洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。医療機関に連絡する。 |
眼 | かすみ眼。 | 粉末の場合には呼吸用保護具と併用して、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。 | 数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 |
経口摂取 | 胃痙攣、嘔吐、下痢、かすみ眼。他の症状については「吸入」参照。 | 作業中は飲食、喫煙をしない。食事前に手を洗う。 | 吐かせる(意識がある場合のみ!)。医療機関に連絡する。 |
漏洩物処理 | 包装・表示 |
---|---|
・下水に流してはならない ・こぼれた物質をふた付きの密閉式容器内に掃き入れる ・湿らせてもよい場合は、粉塵を避けるために湿らせてから掃き入れる ・残留分をに注意深く集める ・地域規則に従って保管・処理する ・個人用保護具:自給式呼吸器付完全保護衣 |
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない ・重度の海洋汚染物質 ・EU分類 記号:T+, N; R:24-26/28-43-50/53;
S:(1/2)-28-36/37-45-60-61
・国連分類国連危険物分類:6.1; 国連包装等級:II
・GHS分類注意喚起語:危険
飲み込んだり、皮膚に接触または吸入すると生命に危険
眼刺激
アレルギー性皮膚炎を起こすおそれ
中枢神経系の障害
長期または反復暴露による中枢神経系の障害
長期的影響により水生生物に非常に強い毒性
![]() ![]() ![]() |
緊急時対応 | 貯蔵 |
---|---|
・Transport Emergency Card(輸送時応急処理カード):TEC(R)-61G41B |
・食品や飼料から離しておく ・密封 |
重要データ | |
---|---|
≪物理的状態;外観≫ 無色の結晶。 ≪物理的危険性≫ ≪化学的危険性≫ 200℃以上で分解する。燃焼すると分解する。窒素酸化物、リン酸化物およびイオウ酸化物を含む、有毒で腐食性のフュームを生じる。 ≪許容濃度≫ MAK (吸引性画分): 0.2 mg/m3;ピーク暴露限度カテゴリー: II(8); 皮膚吸収 (H); (DFG 2007)。 |
≪暴露の経路≫ 体内への吸収経路:エアロゾルの吸入、経皮および経口摂取。 ≪吸入の危険性≫ 20℃ではほとんど気化しない。しかし、とくに粉末状の場合、噴霧もしくは拡散すると、浮遊粒子が急速に有害濃度に達することがある。 ≪短期暴露の影響≫ 神経系に影響を与えることがある。痙攣および呼吸不全を生じることがある。コリンエステラーゼ阻害。暴露すると意識喪失、および死を引き起こすことがある。これらの影響は遅れて現われることがある。医学的な経過観察が必要である。 ≪長期または反復暴露の影響≫ コリンエステラーゼ阻害。影響が蓄積される可能性がある。「一次災害/急性症状」参照。 |
物理的性質 | 環境影響データ |
---|---|
・融点:73〜74℃ ・密度:1.4 g/cm3 ・水への溶解度:溶けない ・蒸気圧(20℃):<0.001 Pa ・log Pow (オクタノール/水分配係数):2.75 |
・水生生物に対して強い毒性がある ・環境に有害な場合がある ・ハチへの影響にとくに注意すること ・通常の使用法と異なる状況での環境中への放出を避ける |
注 |
---|
・工業品は茶色くろう状の固体である ・暴露の程度によっては、定期検診を勧める ・急性毒性の症状は30分〜数時間経過するまで現れない ・この物質により中毒を起こした場合は、特別の処置が必要である;指示のもとに適切な手段をとれるようにしておく ・作業衣を家に持ち帰ってはならない ・市販の製剤に用いられている溶剤が、この物質の物性および毒性を変化させることがある ・製剤に溶剤が使用されている場合は、その溶剤のICSCも参照のこと ・Guthion、Gusathion Mは、いずれも商品名である ・2008年3月に一部更新:許容濃度; 包装・表示参照 ・2013年10月に一部更新:GHS分類参照 |
付加情報 |
---|
|
|||||
|
国立医薬品食品衛生研究所