国際化学物質安全性カード

マラチオン ICSC番号:0172
マラチオン
MALATHION
Diethyl(dimethoxythiophosphorylthio)succinate
S-1,2-bis(Ethoxycarbonyl)ethyl O,O-dimethylphosphorodithioate
Butanedioic acid, {(dimethoxyphosphinothioyl)thio}-, diethyl ester
C10H19O6PS2
分子量:330.4
CAS登録番号:121-75-5
RTECS番号:WM8400000
ICSC番号:0172
国連番号:3082
EC番号:015-041-00-X
災害/
暴露のタイプ
一次災害/
急性症状
予防 応急処置/
消火薬剤
火災 可燃性。有機溶剤を含む液体製剤は引火性のことがある。火災時に刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。
裸火禁止
泡消火薬剤、粉末消火薬剤、二酸化炭素。
爆発


身体への暴露
作業環境管理を厳密に! 
青少年、小児への暴露を避ける! 

吸入 めまい、縮瞳、筋痙攣、流涎、発汗、息苦しさ、意識喪失。
症状は遅れて現われることがある。
「注」参照。
換気、局所排気、または呼吸用保護具。
新鮮な空気、安静。半座位。医療機関に連絡する。
皮膚
保護手袋、保護衣。
汚染された衣服を脱がせる。洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。医療機関に連絡する。

安全ゴーグル、または呼吸用保護具と眼用保護具の併用。
数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医師に連れて行く。
経口摂取 胃痙攣、下痢、吐き気、嘔吐。
他の症状については「吸入」参照。
作業中は飲食、喫煙をしない。食事前に手を洗う。
口をすすぐ。水に活性炭を懸濁した液を飲ませる。安静。医療機関に連絡する。
漏洩物処理 貯蔵 包装・表示
・個人用保護具:有機ガスおよび蒸気用フィルター付マスク。
この物質を環境中に放出してはならない
・漏れた液やこぼれた液を密閉式の容器に出来る限り集める。

「化学的危険性」参照。
・残留液を砂または不活性吸収剤に吸収させて安全な場所に移す。

・排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する。
・強力な酸化剤、食品や飼料から離しておく。
・換気のよい場所に保管。

・食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
・海洋汚染物質。
・EU分類
 記号 : Xn, N
 R : 22-50/53
 S : (2-)24-60-61
・国連危険物分類(UN Hazard Class):9
・国連包装等級(UN Packing Group):III

重要データは次ページ参照
ICSC番号:0172 Prepared in the context of cooperation between the International Programme on Chemical Safety & the Commission of the European Communities © IPCS CEC 1993












国際化学物質安全性カード

マラチオン ICSC番号:0172











物理的状態; 外観:
特徴的な臭気のある、黄色〜茶色の液体

物理的危険性:


化学的危険性:
加熱や燃焼により分解し、リン酸化物、イオウ酸化物を含む有毒なフュームを生じる。強力な酸化剤と激しく反応する。鉄他いくつかの金属、ある種のプラスチック、ゴムを侵す。加熱するとより有毒なイソマラチオンを生成することがある。

許容濃度:
TLV:1 mg/m3(TWA);(皮膚);A4(人における発がん性が分類できていない物質);BEI(生物学的暴露指標)記載あり (ACGIH 2005)。
(訳注:詳細は ACGHI の TLVs and BEIs を参照)

MAK:15 mg/m3(吸引性画分);ピーク暴露限度カテゴリー:II(4); 妊娠中のリスクグループ:D (DFG 2005)。
(訳注:詳細は DFG の List of MAK and BAT values を参照)

暴露の経路:
体内への吸収経路:吸入、経皮、経口摂取。

吸入の危険性:
20℃で気化したとき、空気は汚染されても有害濃度に達しないか、達してもきわめて遅い。しかし噴霧もしくは拡散すると、かなり急速に有害濃度に達する。

短期暴露の影響:
中枢神経系に影響を与え、痙攣、呼吸機能低下を生じることがある。これらの影響は遅れて現われることがある。医学的な経過観察が必要である。

長期または反復暴露の影響:
反復または長期の接触により、皮膚感作を引き起こすことがある。コリンエステラーゼ阻害剤。影響が蓄積される可能性がある。
「一次災害/急性症状」参照。

物理的性質
・沸点:156〜157℃(0.093kPa)
・融点:3℃
・比重(水=1):1.2
・水への溶解性:145 mg/l
・蒸気圧:ほとんどない(30℃)
・相対蒸気密度(空気=1):11.4
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.00
・引火点:163℃(C.C.)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):2.89
環境に関する
データ
・水生生物に対して毒性が非常に強い。
・環境に有害な場合がある。ミツバチへの影響にとくに注意すること。
・通常の使用法でも環境中へ放出される。不適切な廃棄などによるさらなる放出を避けるよう十分注意すること。

・暴露の程度によっては、定期検診を勧める。
・この物質により中毒を起こした場合は、特別の処置が必要である。指示のもとに適切な手段をとれるようにしておく。
・製剤に溶剤が使用されている場合は、その溶剤のICSCも参照のこと。
・市販の製剤に用いられている溶剤が、この物質の物性および毒性を変化させることがある。
Transport Emergency Card(輸送時応急処理カード):TEC(R)−90GM6-III
付加情報


ICSC番号:0172
更新日:2005.10
マラチオン
© IPCS, CEC, 1993

ICSCホームページへもどる

国立医薬品食品衛生研究所