国際化学物質安全性カード

アクリロニトリル ICSC番号:0092
アクリロニトリル
ACRYLONITRILE
Cyanoethylene
2-Propenenitrile
Vinyl cyanide
C3H3N / CH2=CH-CN
分子量:53.1
CAS登録番号:107-13-1
RTECS番号:AT5250000
ICSC番号:0092
国連番号:1093
EC番号:608-003-00-4
災害/
暴露のタイプ
一次災害/
急性症状
予防 応急処置/
消火薬剤
火災 引火性が高い。火災時に刺激性もしくは有毒なフュームやガスを放出する。
裸火禁止、火花禁止、禁煙強塩基、強酸との接触禁止
粉末消火薬剤、水溶性液体用泡消火薬剤、水噴霧、二酸化炭素。
爆発 蒸気/空気の混合気体は爆発性である。強塩基、強酸と接触すると火災や爆発の危険性がある。
密閉系、換気、防爆型電気および照明設備。防爆用工具を使用する。
火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。
身体への暴露
あらゆる接触を避ける
いずれの場合も医師に相談
吸入 めまい、頭痛、吐き気、息切れ、嘔吐、脱力感、痙攣、胸部圧迫感。
密閉系および換気。
新鮮な空気、安静。医療機関に連絡する。「注」参照。
皮膚 吸収される可能性あり
発赤、痛み、水疱。
他の症状については「吸入」参照。
保護手袋、保護衣。
多量の水で洗い流した後、汚染された衣服を脱がせ、再度洗い流す。医療機関に連絡する。
発赤、痛み。
安全ゴーグル、または呼吸用保護具と眼用保護具の併用。
数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医師に連れて行く。
経口摂取 腹痛、嘔吐。
他の症状については「吸入」参照。
作業中は飲食、喫煙をしない。食事前に手を洗う。
口をすすぐ。水に活性炭を懸濁した液を飲ませる。吐かせる(意識がある場合のみ!)。医療機関に連絡する。
漏洩物処理 貯蔵 包装・表示
・危険区域から立ち退く! 
・専門家に相談する! 
・換気。
・漏れた液をふた付容器に集める。
・残留液を砂または不活性吸収剤に吸収させて安全な場所に移す。
下水に流してはならない
この物質を環境中に放出してはならない
・自給式呼吸器付化学保護衣。

・耐火設備(条件)。
・強力な酸化剤、強塩基、食品や飼料から離しておく。
・涼しい場所。
・暗所に保管。
・床面に沿って換気。
・安定化した状態でのみ貯蔵。

・破損しない包装。破損しやすい包装のものは密閉式の破損しない容器に入れる。
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
・EU分類
 記号 : F、T、N
 R : 45-11-23/24/25-37/38-41-43-51/53
 S : 9-16-53-45-61
 Note : D、E
・国連危険物分類(UN Haz Class):3
・国連の副次的危険性による分類(UN Subsidiary Risks):6.1
・国連包装等級(UN Pack Group):I

重要データは次ページ参照
ICSC番号:0092 Prepared in the context of cooperation between the International Programme on Chemical Safety & the Commission of the European Communities © IPCS CEC 1993












国際化学物質安全性カード

アクリロニトリル ICSC番号:0092











物理的状態; 外観:
刺激臭のある、無色あるいは淡黄色の液体

物理的危険性:
この物質の蒸気は空気より重く、地面あるいは床に沿って移動することがある。遠距離引火の可能性がある。

化学的危険性:
加熱または光、塩基の影響下で重合し、火災や爆発の危険をもたらす。加熱により分解し、有毒なフューム(シアン化水素、窒素酸化物など)を生じる。強酸、強力な酸化剤と激しく反応する。プラスチック、ゴムを侵す。

許容濃度:
TLV:2 ppm(TWA);(皮膚) A3(動物実験では発がん性が確認されているが、人との関連は不明な物質) (ACGIH 2004)

MAK:皮膚吸収(H); 皮膚感作(Sh);発がん性カテゴリー:2 (DFG 2004)
(訳注:詳細は DFG の List of MAK and BAT values を参照)

暴露の経路:
体内への吸収経路:蒸気の吸入、経皮、経口摂取。

吸入の危険性:
20℃で気化すると、空気が汚染されてきわめて急速に有害濃度に達することがある。

短期暴露の影響:
この物質やこの物質の蒸気は、眼、皮膚、気道を刺激する。中枢神経系に影響を与えることがある。許容濃度をはるかに超えると、死に至ることがある。これらの影響は遅れて現われることがある。(「注」参照。)
医学的な経過観察が必要である。

長期または反復暴露の影響:
反復または長期の接触により、皮膚感作を引き起こすことがある。中枢神経系、肝臓に影響を与えることがある。人で発がん性を示す可能性がある。

物理的性質
・沸点:77℃
・融点:−84℃
・比重(水=1):0.8
・水への溶解度:7 g/100 ml(20℃)
・蒸気圧:11.0 kPa(20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):1.8
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.05
・引火点:−1℃(C.C.)
・発火温度:481℃
・爆発限界:3.0〜17.0 vol%(空気中)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):0.25
環境に関する
データ
・水生生物に対して毒性がある。

・暴露の程度によっては、定期検診が必要である。
・この物質に暴露するとシアン化物を生成することがある。
・この物質により中毒を起こした場合は、特別の処置が必要である。指示のもとに適切な手段をとれるようにしておく。
・許容濃度を超えても、臭気として十分に感じないので注意すること。
・汚染された衣服は(火災の危険があるため)、多量の水ですすぎ洗いする。
・シアン化塩(シアン化カリウム[ICSC0671]など)も参照のこと。
Transport Emergency Card(輸送時応急処理カード):TEC(R)−30S1093
NFPA(米国防火協会)コード:H(健康危険性)4;F(燃焼危険性)3;R(反応危険性)2
付加情報


ICSC番号:0092
更新日:2001.03
アクリロニトリル
© IPCS, CEC, 1993

ICSCホームページへもどる

国立医薬品食品衛生研究所